30代というのは、なんとも微妙な歳です。
20代ほど若いとは言いづらい、かといって40代ほど老けてるともいえません。そんな微妙な年代だからこそ、どう生きていけばいいのかもよく分からないんですよね。
残念ながら、20代と30代は別物です。ぼく自身、こうも変わるものかと驚きました。肉体的にも、精神的にも、世の中の目も。
そこで今回は、そんな微妙な30代がどう生きていけばいいのかを解説します。
30代で生き方をしっかり見直していけば、この先の40代、50代を生き抜く力が身に付きます。「あんなおっさんにはなりたくない」と思っていた自分が、そのおっさんになってしまわないよう、学んでいってください。
どんな生き方をする?
どんな生き方をすればいいのか、それは自己責任で生きるということ。自分のことは自分でするという生き方です。
「えっ、そんなの当たり前じゃん?」と思われるかもしれませんが、実際にこの生き方が出来ている人はあまりいません。実家住まいで、衣食住を全て親に頼っている場合は、この生き方にはあてはまりません。
自分のことを自分でするという生き方に変えていくことが、30代の男性に求められる生き方になります。
自己責任で生きるなんて息苦しいのではないか?
自己責任という言葉には、どこか堅苦しい印象がありますね。なので、息苦しい生き方ではないかと感じてしまいませんでしたか?
実際には違います。自己責任で生きるほうがずっと楽です。むしろ幸せな生き方と言ってもいいくらいです。
どうして幸せな生き方と言い切れるのか?それは、自分で自分のことをコントロールする生き方だからです。
不幸な生き方をイメージしてみてください。どんなイメージをしましたか?例えば、
- 奴隷のように自分の意思なく働かされる
- 他人の言いなりにばかりなっている
- お金持ちだけど何事も父親の顔色をうかがう
など、まるで人形のような生き方をイメージしませんか?
不幸な生き方は、自分で自分をコントロールできない生き方です。だから、幸せな生き方をするにはその逆のことをすればいいのです。
すべてを自己責任にすることではない
ですが、すべてを自己責任で生きることは実際には不可能です。人間一人でできることは限られています。
この自己責任で生きる生き方のポイントは、どうにもならないことが世の中にはあることを認め、どうにもならないことは手放すということです。すべて自己責任でなんとかしようとするのではなく、できないことにはすっぱり見切りをつけて諦めるということです。
諦める力が大切になります。なんでもできるという思い込みは手放すこと。
30代でもうあきらめる生き方をするのは早いんじゃ?と思われるかもしれません。まだまだいろいろなことに挑戦していきたいと思うこともあるでしょう。
じゃあ具体的に何が自己責任でできたらいいのか、何を諦めて手放したほうがいいのか。その具体例をいくつか紹介していきます。
できるようになったほうがいいこと
家事
料理、掃除、洗濯などの家事は一通りできるようになったほうがいいです。
なぜなら家事は絶対に誰かがやらなくてはいけないからです。誰も料理しない、掃除しない、洗濯しない…そんな生活環境は想像できませんよね。
家族と一緒に暮らしていれば、あなたがやらなくても誰かがやってくれることもあるでしょう。ですが、長い人生を送る中で一人で生活しなければならない場面は絶対に来ます。
家事は生きていくうえで欠かすことはできません。社長にならなくても、大富豪にならなくても生きていくことはできますが、家事をしないで生きていくことはできません。
その家事を自分で行い、自分でコントロールできるほうが人生は楽にできます。社長になったり、大富豪になることは難しいですし、その状態を維持することも厳しいです。
家計管理
2つ目は家計管理です。特に重要なのは支出管理、つまり何にいくら使ったのかを把握することです。
どうして支出管理が重要なのかというと、支出を把握することで今の資産でどのくらいまで生きていけるのかという見通しを立てることができるからです。
誰しもが将来の老後に不安を抱えています。どうして不安を抱えているのでしょう?それは、先が見通せないからです。
人間は分からないことに不安を感じます。夜、街灯のない道を歩くことに不安を感じるのは、その先に何があるか分からないからです。しかし同じ夜の道でも、街灯がそこかしこに立っていて、数十メートル先の景色も分かるなら不安を感じることはありません。
将来が不安という方の多くは、今ある資産でどのくらい生きられるのかということが分からないから不安なんです。いくらお金があれば死ぬまで安泰なのかも分からない。老後の2000万円問題も、自分が死ぬまでに必要な金額が把握できている人は何も問題にしなかったでしょう。把握できていない人が、そんなに必要なのか!と不安に感じたから問題になったのです。
家計管理は将来に見通しを立てる重要な手段です。
支出を把握することで、将来の生活をコントロールする術を身に着ける事が出来ます。支出を把握していない人は、たとえ資産が1億円あろうと10億円あろうと不安は消えません。その資産がいつ無くなってしまうのかが分からないからです。
手放したほうがいいこと
家族を当てにすること
1つ目の手放したほうがいいことは、家族を当てにすることです。
今は親と同居している方でも、親は確実にあなたより先に亡くなります。なので、今親が代わりにやってくれていることは、確実にいつか自分でやらなくてはならないときがきます。その時にはもうすでに、あなた自身も老人と呼ばれる年齢に近くなっていまるでしょう。
肉体も老い、気力も湧きづらい年齢になってからやるべきことをやり始めるのは苦痛なものです。50代・60代になってから掃除をしたり、数字とにらめっこする生活を始めるのは難しい。
「この年になってから、今更そんなことはできない!」と嘆いて、何もしないような老人もいます。
だからこそ、30代というまだ若い間に、慣れておいたほうがいい。30代なら、新しく何かを始めることにさほど抵抗はありません。体も動くし、まだ簡単にできるからです。
愚痴や不満を語り合うこと
2つ目は、愚痴や不満を誰かと語り合うことです。
愚痴や不満を語り合うことは、一見場が盛り上がり、酒の肴にはもってこいではありますが、その場が終わると後には何も残りません。満足感も充実感もなく、残るのはレシートのみ。
愚痴や不満を語り合うことには良いことがありません。実際のところ、どんなに愚痴や不満を吐き出しても、根本が解決されない限り、何度でも同じ愚痴・不満は繰り返されます。居酒屋でサラリーマンがいつも同じ愚痴を喋っているのも、結局愚痴を吐き出しても何も変わらないからです。
そもそもどうして愚痴や不満が出てくるのでしょうか?それは、他人への期待があるからです。期待があるから、期待通りにならないことへの不満から愚痴が生まれます。
国にこうしてほしい、会社にこうしてほしい、上司はこうであってほしい…そんな期待を持っていませんか?その期待が叶わないから、愚痴や不満が生まれています。
では愚痴や不満を言わないようにするにはどうしたらいいか?すでに言ったように、他人に期待しないことです。他人に期待することをやめれば、愚痴や不満は生まれません。
他人に期待することを手放せば、愚痴や不満を語る時間は不要です。憂さ晴らしの飲み会も要りませんし、それにかかっていたお金も浮くようになります。
他人の『できる姿』をみること
3つ目は他人のできる姿を見ることです。
他人が難なくこなしている姿を見ると、つい自分のできない姿を強烈に意識させられてしまいませんか?手際よく調理し、カッコよく盛り付けをする誰かの自炊姿と、切り方が揃わず、不格好な皿に乗せるだけの自分の自炊姿を比較して「自分はできない人間」と意識していませんか?
SNSや動画で他人のできる姿ばかり眺めていると、自分の中にできないことばかりが増えていきます。できているのに、できていないと思い込んでしまうんです。
自炊は極端な話、口に入れて飲み込むことができればそれで十分です。わざわざ映えるような見た目にする必要はありません。十分自炊はできています。なのに、そこまで自分はできていないからとできないカテゴリに入れていませんか?
できるものはできるものと思っていいんです。自分より上手な人、得意な人を見に行く必要はありませんし、比較されようが気にする必要はありません。
最後に
以上、30代の男性の生き方について解説してきました。
読んでくださった方の中には、あまりにも堅苦しすぎないか?と思われた方もいるかもしれません。ですが、自由奔放でも良かった20代のままでいつまでもいることはできません。
生き方は人生の基盤です。この堅苦しさを身に着けていれば、ちょっとやそっとのことでは、ぶれなくなります。コントロールできることを意識し、コントロールできないことは手放すことで惑わされなくなる。
40代、50代になったときに「これからどうしていけばいいのか?」と悩むこともなくなります。なにせ基盤がしっかりしていますから。
30代はあなたの人生の中で一番重要な、見直しのタイミングです。そのタイミングを逃さず、よい人生を送れることを願います。
30代になったけど、どんなふうにこれから生きていけばいいか悩む男性