生ゴミを家庭で処理するキエーロ|簡単な作り方や注意点なども合わせて紹介

本記事がオススメな人
  • 生ゴミの悪臭をどうにかしたい
  • 生ゴミがそれほど多くない一人暮らし向けの処理方法
  • キエーロの始め方を知りたい
せい

こんにちは、せい(@aodama_s)です。手仕事大好きアナログミニマリストです。

キエーロとは、家庭で生ごみを分解処理する処理器をいいます。

従来、家庭で生ゴミ処理というと、堆肥にするか乾燥させて燃えるゴミに出すかの2択でした。

しかし、堆肥にしても家庭菜園などをしない人にとっては廃棄物が形を変えただけ。乾燥させての処分も高い設備と電気代がかかるため、一般家庭には導入しづらいものでした。

一方、キエーロは簡単・手軽に導入できるうえ、後処理もいらず、ランニングコストもかからない。まさに1人暮らしの生ごみ処理にはうってつけの方法です。

本記事では、キエーロの解説や準備物、始め方などを解説しています。

生ごみの悪臭や、生ゴミを減らしたいという方は是非読んでみてください。

キエーロとは?

キエーロとは松本信夫さんが考案した生ごみ処理器です。

キエーロのオフィシャルサイトはこちら

土の中に含まれるバクテリアを利用し、生ゴミを分解処理することで消してしまうものです。

キエーロには以下の特徴があります。

  • 土の量が増えない
  • 匂いが湧かない
  • 虫が増えない
  • ランニングコストが無い
  • 毎日の手間が無い

コンポスト(堆肥)と異なるのは、主に量と匂いでしょう。

キエーロは外部への影響がほとんどないため、賃貸のベランダに置いても自室や隣室に問題ありません。

キエーロを始めるために必要なもの

キエーロを始めるためには様々な準備物がありますが、今回は生ゴミの排出が少ない一人暮らしの方向けに見ていきます。

準備物は以下の通りです。

  • 無印良品 柔らかポリエチレンケース 深
  • 無印良品 柔らかポリエチレンケース 蓋
  • 黒土 約20ℓ
  • 移植ベラ

上記の物があれば、キエーロを始めることができます。

柔らかポリエチレンケース(深)はサイズが丁度よく、腐食しづらく、風通しがいい造りなのでオススメです。

その他、あると便利なものがこちらです。

  • ホーロー容器
  • シリコンヘラ
  • 無印良品 柔らかポリエチレンケース 小
  • みじん切り器

ホーロー容器は生ごみを一時的に溜めておく入れ物として便利です。シリコンヘラはその生ごみを取り出すときに専用として用意しておくと、衛生面の心配事が減ります。

柔らかポリエチレンケース小とみじん切り器については、後ほど説明いたします。

キエーロのやり方

キエーロのやり方を見ていきましょう。

ポリエチレンケース(深)を設置する

ポリエチレンケース(深)を、日当たりと風通しのいい場所に設置します。

日当たりがいいと温まってバクテリアの活動が活発になり、生ゴミの分解速度が速まります。

風通しがよいと土が乾燥しやすくなるため、悪臭が発生する可能性を減らすことができます。

ケースに黒土を入れる

ケースを置く場所を決めたら中に黒土を入れます。

約20ℓいれると深さがおよそ21cmほどになります。

ポリエチレンケース(深)は持ち手部分までの高さが約25㎝

キエーロにおいて土の深さは重要です。土が浅いと生ゴミの臭いが漏れて悪臭や虫が寄り付いてきます。深さを確保しましょう。

生ゴミを溜める

設置できたら、埋める生ごみを溜めます。

生ゴミが出たらすぐに入れてもいいのですが、生ゴミが分解処理されるには時間がかかります。暑い夏場なら1週間、寒い冬なら2~3週間かかります。

毎日入れると、まだ分解処理されてない箇所を掘り返す恐れがあるため、ある程度溜めてからのほうがいいです。

生ごみを溜める容器はどれがいい?

生ごみを一時的に溜める容器としてオススメなのはホーロー容器です。

ホーロー容器には、

  • 匂いが付きにくい
  • 中が見えない

といった特徴があります。

それ以外ですとガラス製も匂いが付きにくいですが、中身が透けて見えるという問題があります。

プラスチックは安いけどニオイが付きやすい、スチール製は錆びやすいという欠点があります。

またそれ以外に容器に求められるポイントは、

  • 蓋が開けやすい
  • 密閉性がある
  • 液体が漏れない

といった点です。蓋の開けやすさは、生ごみが発生したときにサッと入れられるかどうかでかなり大事です。

ぼくが実際に使用しているのはホーロータンク。

生ゴミを溜めるサイズとして丁度良く、蓋は開けやすいけど匂いが漏れない程度には密閉性があります。価格もホーロー製としては安価なのでオススメです。

土を掘る

生ゴミが溜まったら、黒土を掘ります。

掘る箇所は、全体を4つの区画に分けてからにします。区画を分けることで埋める箇所を4つ作り、分解されるまでの時間を確保します。

せい

1か所につき1週間に1回埋めれば、4週間で1周することになります。4週間も経てばほぼ生ゴミは消えます。

およそ土が2~3㎝ほどの深さが残るところまで掘ります。

20㎝弱掘ることになりますが、この深さが生ごみの悪臭が漏れないための防波堤になります。

ケース小があると便利

このときかなりの量の土を掘ることになります。ケース内でどける場所がなく、こぼしてしまう恐れがあるなら、柔らかポリエチレンケース小があると便利です。

掘った土を柔らかポリエチレンケース小に移すことで、黒土をこぼす恐れが無くなり、作業がやりやすくなります。

黒土の仮置きができる

生ゴミと土を混ぜる

掘った穴に生ごみを入れ、生ゴミと土を混ぜます。

土と混ぜることでバクテリアが生ゴミにいきわたりやすくし、同時に土の中に空気を混ぜ込み、バクテリアが活性化しやすくします。

掘った土を戻す

掘った土を戻して、穴を埋めます。

このとき、できるだけ湿った土よりも乾いた土を上に戻すようにすると、悪臭が漏れる可能性を下げることができます。

あとは、決めた区画ごとに1週間ごとに生ゴミを埋めていきます。

次はキエーロを扱う上での注意点を紹介します。

キエーロの注意点

キエーロには扱う上で注意点が3つほどあります。

入れていい生ゴミと入れないほうがいい生ゴミ

キエーロは生ゴミなら何でも分解できるわけではありません。

分解しやすい生ゴミと分解しづらい生ゴミがあります。分解しづらい生ゴミは数か月経っても残り続けるため、入れるのは避けたほうがいいです。

分解しやすい生ゴミは以下の通りです。

  • 肉、魚などの動物性たんぱく質
  • カビが生えたもの
  • 腐った物
  • 食べ残し
  • 野菜くず
  • きのこの石づき

人が食べられるものや、カビや腐敗などすでに微生物が繁殖しているものはキエーロで分解されやすいです。

逆に分解しづらい生ゴミは以下の通り。

  • 卵の殻
  • 玉ねぎの皮など硬くて繊維質が強いもの
  • 動物や魚の骨
  • 柑橘系などの分厚い皮

人が食べられないものは分解されづらいです。

キエーロに入れても数か月かかる可能性があるため、入れずに燃えるゴミとして処理したほうがいいでしょう。

種は分解されずに発芽する可能性があります。発芽した後の芽は埋め直すことで分解できます。

種をいれたら何かの芽が出たことも

種がキエーロから発芽したという失敗をした記事はこちら

生ごみの水分は切る

キエーロは水分を含んだ生ゴミを処理できますので、わざわざ乾かしたりといった手間は不要です。

ただし、びちょびちょの状態やソース・煮汁などの汁物まで入れてしまうと問題です。

バクテリアの分解にはほどよい水分が欲しいですが、多すぎると分解できずに腐り、悪臭を放つことがあります。

せい

魚の煮汁をキエーロに入れたら、悪臭とコバエが大量発生して大変な目に遭いました。

悪臭とコバエが大量発生したときの失敗記事はこちら

生ゴミは細かく

生ゴミはできるだけ細かい状態が望ましいです。

細かくしておくことで分解が速まります。

あらかじめ包丁で刻むか、みじん切り器を使って細かくしておくといいでしょう。

せい

分厚く剥いたジャガイモの皮をそのままいれたらなかなか分解できず、それどころか芽が出たときは驚きました。

ジャガイモの皮から芽が出た記事はこちら

キエーロを始めてからの変化

ここからは実際にキエーロを始めてからのぼくの感想を紹介します。

感想は以下の通りです。

  • 燃えるゴミが減った
  • 生ゴミにしていた部分が減った
  • ゴミ箱の蓋がいらなくなった

燃えるゴミが減った

まず、生ごみをキエーロで処理するため、燃えるゴミの量は減りました。それもかなり。

キエーロを始める前は、

  • どうせ捨てるものだから
  • 後処理を自分でするわけじゃない

…という意識が、ゴミを増やしていたんだと思います。

生ゴミにしていた部分が減った

そして、自分で後処理までするようになると、途端にこれまで捨ててた部位がもったいなく感じるようになりました。食べられる箇所は可能な限り食べるようになり、生ゴミそのものも減りました。

今では、ホーロータンクが満杯になるまで1か月かかるようになってきました。始めた当初は2週間で満杯にしていたので、1/2のペースです。

ゴミとして出して自分の目の届かない場所で処理されるのと自分で最後まで処理するのとでは、こうも自分の意識に変化をもたらすとは思いもしませんでした

ゴミ箱の蓋がいらなくなった

生ゴミがほぼゴミ箱に入らなくなったので、ゴミ箱から生ごみの悪臭が漂ってこなくなりました。

そうなると、悪臭が出ないようにしていた蓋はただゴミを入れるときの邪魔なだけの存在に。

結果、ゴミ箱には蓋がいらなくなりました。

今は蓋は取り外していますが、蓋を開ける動作が不要になったでのとても快適。蓋を開けるのは小さな手間ですが、その小さな手間が無いのは日常のストレス軽減にとても影響してくると実感しています。

意外と大きい生ゴミ問題

生ゴミは家庭内では悪臭やコバエといった問題があります。

しかし、生ゴミの問題はそれだけにとどまりません。

生ゴミはごみ焼却施設の燃料費に関わってきます。水分を含んだ生ゴミは燃えづらく、その分多くの燃料が追加されます。

つまり、生ゴミを家庭で処理することは燃料を減らすことに繋がり、ひいては環境問題にもつながります。

せい

ゴミを焼却するための燃料費にはどこの自治体も頭を悩ませています。そのため、コンポストやキエーロを設置する家庭には補助金を出す自治体もいます。

キエーロの設置は、自分だけではなく地球にも優しいんです。

紹介した商品へのリンク先

この記事で紹介した品の商品リンクを以下に掲載しておきます。

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せい

値段的には14ℓを2袋買ったほうが安いのですが、余った土の使い道に困るかと思います。割高ですが、20ℓを目安として買ったほうが後々面倒がないです。

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最後に

ここまでキエーロについて紹介してきました。

キエーロは1人暮らしでも簡単に始められる生ゴミ処理器です。

特に難しいことはなく、電気代などのランニングコストもかからない。もちろん悪臭やコバエも発生しません。まさに理想的です。

是非一緒にキエーロを始めてみませんか?

何か聞きたいこと、疑問点、あるいは「こういう物だどどういう基準で考えたらいいのか」などありましたら、遠慮なくコメント欄より質問してみてください。

可能な限り、回答させていただきます。

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ABOUT US
せい
将来の隠居を目指すミニマリスト。 生活の必需品や食事、支出を減らすために日々取り組み、その成果を当ブログにて発信していきます。