ミニマリストといえば、服の枚数を少なくするのが当たり前。
…と思いこんでいる人が多いです。
確かに持っている服を減らし、買う枚数を減らす人は多いです。
ですが、実はそこには落とし穴があります。
減らすのが良いことだと思い込んでいると、その落とし穴に気付かず思わぬコストを支払っていることもあります。
今回の記事では、服の枚数を減らすこと生まれる思わぬコストについて紹介していきます。
特に、節約やお金を貯めるためにミニマリストになったという方は必見です。
この記事を読めば、服をどんどん減らしていこう!それがいいことなんだ!という思い込みから脱出することができますよ。
服減らしの思わぬコストとは
服を減らしたことで生まれるコストとは、洗濯するコストです。
服を減らした方の中には毎日洗濯しているという方もいます。
もちろん、毎日洗濯するかどうかは各家庭によって異なります。
家族が大勢いれば洗濯物がすぐ溜まり、毎日洗濯機を動かす必要もあるでしょう。
ですが、洗濯物が溜まったわけでもなく、着る服が無いからという理由で洗濯している場合は要注意です。
なぜなら、洗濯物が少ないのに洗濯をするのはコスパが悪いからです。

今回の記事では、洗濯=洗濯機を使う、という前提で進めていきます。
もし、洗濯を手洗いで済ませていると言う方は当てはまりません。
コスパの悪い洗濯
コスパの悪い洗濯とは、何のコスパが悪いのか。
それは以下の2点です。
- 電気代
- 水道代
では、どのくらいコスパが悪いのかを解説していきます。
電気代

洗濯機の電気代は、洗濯物の重量ではほぼ変わりません。
つまり、洗濯物が少ない=電気代も安くなる、ということはありません。
洗濯物が軽くても洗濯すればするだけ電気代は増えます。
一例として、パナソニックの洗濯機を比較してみます。

本当は一つの洗濯機で、洗濯重量の違いから電気代の比較ができればよかったのですが、その情報が見当たりませんでした。
なので今回は、洗濯機の仕様で比較をします。

この2つを比較します。
片方は洗濯量は12kg、片方は7kg。
およそ1.5倍の違いがあります。
この二つの消費電力量を比較します。

このように、12kg洗濯できるほうは68Whに対し、7kg洗濯できるほうは65Wh。
洗濯できる重量は1.5倍も違うのに、消費電力は1割も減りません。
定格洗濯時(約)とは以下の内容です。
※定格洗濯時とは、標準的な使い方で一回洗濯した場合を指します。
引用元:Looopでんき「洗濯機の電気代と水道代は1回あたりいくら?賢い選び方のコツ!」
定格洗濯時では、片方は12kgを洗い、片方は7㎏を洗った場合の消費電力量です。
同じ洗濯量の比較ではありません。
にもかかわらず、消費電力量はほぼ一緒です。
このように、洗濯物が軽いとしても、電気代は安くはなりません。
ですので、軽い重量で毎日洗濯することは、コスパが悪いのです。
水道代

次に水道代をみていきます。
水道代は電気代のように、洗濯容量が違っても同じ水量というわけではありません。
ですが、洗濯容量と使う水量の比率にはかなりの違いがあります。
今回は日立の洗濯機「日立ビートウォッシュ(BW-V100B)」を例に見ていきます。
洗濯容量 | 水量(自動設定) |
約1kg以下 | 24ℓ |
約3kg以下 | 38ℓ |
約5㎏以下 | 52ℓ |
約10㎏以下 | 62ℓ |
なおこの洗濯機は最大で72ℓの水量を使えますが、自動ではなく手動設定なので表からは除外してます
表を見ても分かる通り、1㎏以下の洗濯物を洗うだけでも24ℓも水を使います。
一方、その10倍の重さの洗濯物を洗っても水量は62ℓ。
洗濯物の重量が1/10になっても、水量は1/10にはなりません。
少ない重量で洗濯することは、コスパが悪いのです。
単純に例えますと、
- 毎日1㎏の洗濯をする
- 3日に一度3㎏の洗濯をする
を比較したとき、①は3日で24×3=72ℓの水を使います。
一方、②は38ℓの水で済みます。
毎日洗濯するか、3日おきにするか、それだけで水量は倍近く違うことになり、支払う水道代も倍近く違うことになります。
毎日、それも少ない量を洗うのは非常にコスパが悪いことなのです。
一番コスパが良いのは?
ではこの表の中で、一番コスパが良いのは洗濯容量が何kgのときなんでしょうか?
洗濯容量1kg当たりの水量を計算してみました。
洗濯容量 | 水量(自動設定) | 1㎏あたりの水量 |
約1kg以下 | 24ℓ | 約24ℓ |
約3kg以下 | 38ℓ | 約12.7ℓ |
約5㎏以下 | 52ℓ | 約10.4ℓ |
約10㎏以下 | 62ℓ | 約6.2ℓ |
コスパが一番良いのは10㎏の洗濯容量の時でした。
一度に洗う量が多いほうが、水量は少なく済むということです。
最大容量で洗っていいの?
ただし、メーカー側としては、最大容量で洗濯することは推奨されていません。
最大容量の7割程度を薦めています。
洗濯機で洗う際、洗濯量を最大容量の7割以下に抑えると洗濯物が洗濯槽内で動きやすくなり、汚れ落ちの向上と衣類傷みの軽減などが期待できます。
引用元:SHARP「大切な衣類や洗濯物を守るために知っていただきたいこと」
コスパが良くなるとは言え、そのあたりは調整が必要です。
減らせばいいというものではない
このように、服の減らしすぎは別のコストを増やす結果になることもあります。
自分にとって適切な量だけを持つ、という考え方はもちろん大事です。
ですが、適切という意味を忘れ、ただただ減らすことだけを考えるのは、環境に悪影響を及ぼすこともあります。
洗濯機と同じ家電繋がりでいいますと、冷蔵庫も同様です。
冷蔵庫無し生活を送るミニマリストもいますが、だからといって何も考えずに真似をすると思わぬコストを払う羽目になります。
気づきにくいのが、毎日買い物に行くコストです。
買い物にどうやって行きますか?
徒歩ですか?
車ですか?
もし、車だという方がいるなら要注意です。
それは、毎日ガソリンというコストを払っているのですから。
減らした!これで節約になる!と思っていたら、別のコストが増えてむしろ支払いは増えていた…なんてことにならないよう、物を減らして節約したい場合は広い視野が必要です。
最後に
服の減らしすぎには落とし穴があるということを紹介してきました。
着ない服を手放すことはもちろんOKです。
ですが、『持たないこと』に囚われすぎて、周囲に悪影響を及ぼしていないかはちゃんとチェックしましょう。
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ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
節約のために、服の枚数はどんどん減らすのが良いと思い込んでいる人へ