ミニマリストと言いますと、まず思い浮かぶのは『捨てる』ではないでしょうか?
しかし、ミニマリスト歴3年のぼくの経験からすると、『捨てる』は実はそれほど重要なことではありません。言ってしまうと、『捨てる』は簡単で分かりやすく、イメージしやすいから口をそろえて言ってるだけなんです。
本当に重要なことは、『捨てる』ではなく『問う』です。『問う』ことをしないと、『捨てる』行為が何の意味もない結果になってしまうからです。
どうしてミニマリストにとって『問う』が重要なのかを解説していきます。
目次
『問う』が重要な理由
『問う』が重要なのは、『捨てる』理由を明確にするからです。
- これはどうして必要なのか?
- これはどうして要らないのか?
- これはどうして使っていないのか?
- これはどうして使わないのか?
- これはどうして残っているのか?
このような問いを自分に行うことによって、捨てる理由がはっきりわかるようになります。理由をはっきりさせれば、残すか捨てるかの判断も簡単にできます。
『問う』をしなかったら?
では逆に、『問う』をしなかったらどうなるでしょう?
『問う』をしないということは、理由がわからないままとりあえず残す・捨てるということになります。

いや、それは直感で判断してるから間違いではないんじゃない?
しかし、直感で捨ててるから大丈夫だと思っても失敗や後悔が多いんです。実はこのときに判断してるのは、直感ではなく記憶を使っているだけ。それも、他人が捨てた物はなんだったか?という記憶です。
他人が捨てた物には、他人なりの理由があります。ですが、その理由が必ずしも自分にも当てはまるとは限りません。
ですから、『問う』ことをしないまま捨てた人たちの中にはミニマリストになったことを後悔する人もいます。
『問う』ことをしなかった人たちの具体的な失敗例はこちらの記事にまとめてあります→ミニマリストになったのは失敗?失敗事例のまとめと失敗しないために
『問う』ことで自分なりの理由が分かる
捨てる理由というのは、人によってバラバラです。
使わないから捨てる人もいれば、壊れたから捨てる人、まだ使えるけど使わないようにするために捨てる人もいます。
しかし、壊れたから捨てる人というのは、それだけ使っていたわけですから、また買う可能性があります。しかし、使わないから捨てた人は、もう買うことはないでしょう。理由が違えば、そのあとの行動も違います。
誰かが捨てていたから自分も捨てる、というのは厳しい言い方ですが理由になっていません。他人任せの行為です。
意外と人は自分のことになると気付きにくいもの。その気付かないものに気付くのが『問う』ことです。あなたにも、改めて聞かれるとなんだかよくわかっていなかった…というような経験はありませんか?
『問う』ことによって、
- 自分はどうしてこれを買ったのか
- どうして使っていないのか
- どうしてまだ持っているのか
など、普段は深く考えていないことを改めて考える機会になります。そこに自分なりの理由が見えてきます。自分なりの理由がはっきりすれば、失敗することはあれど後悔することは無くなります。それは、自分なりにきちんと考え抜いた結論だからです。
問うのは自分、答えるのも自分
読んでいただいて分かる通り、『問う』行為はとても面倒で、大変なものです。
それは、ものすごく考えなくてはならないからです。どんな風に問うか、どんな風に答えるかを考えなくてはなりません。そして実は、答えることよりも、問うほうが難しいです。それは、問い次第で答えの内容はある程度決まってしまうからです。
例えば悪い問いは↓
問「これは捨てていい物か?」
これでは、答えは「はい」か「いいえ」の2択になってしまいます。捨てる理由を問うことをしていません。
逆に良い問いは↓
問「これはどうして捨てるのか?」
この問いに答えるには、どうしての部分を答えないといけません。ですから、捨てる理由を答える必要があります。さらに良い問いには、答えの内容を掘り下げていく力があります。
- 問「これはどうして捨てるのか?」
- →答「もう使っていないから」
- →問「いつから使っていないのか?」
- →答「多分2年前から」
- →問「2年前に、何に使っていたのか?」
- →答「○○に使っていた」
- →問「〇〇はまだやっているのか?」
- →答「もうやっていない」
- →問「○○を再開する予定はあるか?」
- →答「もう無い」
- →問「じゃあ捨てていいのか?」
- →答「捨てていい」
- →答「多分2年前から」
このように掘り下げていくことで、捨てる理由がよりはっきりしていきます。はっきりすればするほど、捨てて失敗・後悔することが減ります。
慣れないうちはかなり大変
しかし、ミニマリストになりたてですと、この『問う』行為は非常に疲れます。上記の一連の流れを見ただけで、『こんなにも考えなくちゃいけないの?』と頭を抱えていませんか?
考える行為はとても疲れます。だから、人は自分で考えることをあまりしたがらず、他人が考えた結論に流れやすいです。
しかし、ミニマリストになる以上は考えることから逃げてはいけません。逃げて、他人の言うとおりに物を捨てると、間違いなく後悔します。取り返しのつかない物を捨ててしまうかもしれません。
ぼくは、

ミニマリストになるのはただ捨てればいいだけだから簡単だよ♪
などという気は一切ありません。
捨てるためには、本当に自分にとって要らない物なのかどうなのかを、自分が考えなくてはいけません。それがイヤだと言うのなら、ミニマリストにはならないほうがいいです。
ただ、この考えることが身に付いていないうちは大変ですが、次第に考え方のクセとして定着してきますので、大変なのは最初だけです。遅めに見積もっても1年以内には定着してきますので、長い目で取り組むといいです。
『問う』は本質を見極める力を育てる
『問う』ことの重要性をここまでまとめてきました。
『問う』ことは、今までなんとなく使っていたもの・持っていたものを明確にさせます。ぼくはそれを、本質を見極める力だと思っています。
この本質を見極める力こそが、ミニマリストにとって最も重要な力であると考えています。
ミニマリストは、何も物だけを要る物、捨てる物に分ける人ではありません。物に限らず、人・コト・環境までも要る物要らない物に分けていきます。
それは、問うことを通じて物を相手に育てた本質を見極める力が、物以外にも生きてくるからです。
なんとなく付き合っていたけど、疲れるし飲み会のお金がもったいないだけの付き合い。そんな付き合いが、本当に自分にとって大切なのか?
ただなんとなく勧められたから入社した会社。働いても怒られるし、全然楽しくない。こんな会社にいつまでも勤めていたいか?
こういった問いに、明確に答えることができるようになります。答えることができるだけでなく、その答えに沿って実行できるようにもなります。
それが、物に対して問いを行い、答えを考え、その答え通りに実行することで培われていくのです。
ミニマリストとは、本質を見極める力を育てる人であるということについて、別記事にて詳しく解説しています→ミニマリストになるとはどういうこと?ミニマリストとは?
最後に
ミニマリストにとって重要なのは、『捨てる』以上に『問う』ことであることについて解説してきました。
本質を見極めるための『問う』行為は、ミニマリストのみならずビジネスマンとして、日常で詐欺に合わないため、流されて生きてしまわないようにするために大切なことです。
ぜひ『問う』ことについて、大変ではありますが続けていってほしいと思います。
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ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
ミニマリストになって日が浅く、具体的に何をしたらいいかわからない人