焦りは禁物。
…とは言いますけども、実際焦っている時はそうもいかないもの。そして、やらかしてしまったことの損失は高くつきます。
2年ほど前、自損事故を起こした時のことです。
そのとき、ぼくは駐車場から道路へと出ようとしていました。すると、駐車場に入ろうとして来る車が。
(絵が下手で距離感がおかしいですが、なんとなくだけわかってもらえれば幸いです)
それを見たぼくは焦って「先に出なくちゃ!」と思い、駐車場を出ようとします。しかし、入ろうとしてくる車との距離が近く、そればかり見ていたせいで助手席側の壁との距離を見誤ってしまいます。
結果、内輪差により助手席の後部座席のドアを壁にぶつけてしまいました。
この修理費用自体は保険で払うこととなりましたが、最終的には17万円を払うこととなりました。
自動車保険では、車の修理費用に対し免責金額(自己費用額)というものがあります。これは、修理費用の一部を保険加入者が支払うもの。これは保険に加入する際、いくらにするかを決めることができ、免責額は高くしておいたほうが払う保険料は安くできます。これをどの程度の設定にしているかで保険料に大きく響くので、ぼくはこれを10万円に設定していました。
なので、保険を使った上で修理費用としてまず10万円。しかしこれだけではありません。
保険は使うと等級が下がります。保険に加入した状態で1年間保険を使用しなかった場合、等級が上がります。等級は上がれば上がるほど保険料が下がっていきます。
元は最高の20等級。一番保険料が安くなる等級です。
今回保険を使ったことで、等級は3下がる。等級が下がれば支払う保険料は増える。等級が元に戻るまでは3年かかり、その間の増える保険料が約7万円。
10万円+7万円=17万円が、今回の自損事故により支払わなければならない金額です。焦りがとても高い授業料となりました。
焦ると損するとはいいますが、今回の件はまさに損した結果となりました。
その結果から学んだのは、『自分が先に出ず、相手を先に行かせる』というもの。駐車場はもちろんのこと、T字路で信号が無い交差点でも同じようにしています。「今行けそうだな」と思っても、少しでも焦りを感じたらブレーキを踏んだまま。焦ったときの視界の狭さを思い出し、飛び出さないようになりました。
焦りを感じた時、人の視界は極端に狭くなる。見ている範囲はもちろん、注意力も狭くなり、一気に気付けなくなる。
後ろに続く車はまどろっこしいと思うかもしれませんが、たかが数秒あるいは数十秒の時間を焦って事故を起こしたら、たまったものじゃありません。
また、今回の自損事故の経験から、『相手を待たせている』という無意味な罪悪感を感じなくなりました。焦ったのも、相手を待たせてはいけないという気持ちから。しかし、そのせいで事故を起こしては元も子もない。相手を待たせようと、自分が事故を起こさないこと。それを最優先と考えられるようになりました。
完全に安全になったことを確認する。安全だけど焦りを感じる場面では踏み込まない。それを自分に叩き込んでくれた、素晴らしく且つ高い授業となりました。
ちなみにそれ以後、その自損事故を徒歩20分の場所で起こしたトラウマにより、より徒歩で移動する気持ちが高まりました。車に乗る頻度が減り、ガソリン使用量も減って少し節約になったのはおまけです。
それではまた。
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