[食事]思い出の味『ふきがし』作ってみた~何事も挑戦そして失敗~

記事の要約
  • おばあちゃんが作ってくれた思い出の味『ふきがし』を自分で再現してみた
  • フキを生の下ごしらえから挑戦
  • なんかこれじゃない…

梅雨を目前にしたこの時期。とある山菜が芽を出します。

そう、フキです。

直売所でフキが売ってたので、つい購入。どうやって食べようかなと考え、思いついたのが『ふきがし』。フキを砂糖で煮て、甘くしたお菓子です。よくおばあちゃんが作ってくれたことを思い出します。

なので今回は、このフキをふきがしにしていきます。もちろん下ごしらえから。一般的なレシピではなく、記憶の中のおばあちゃんのやり方を思い出しながらやっていきます。

まずは何から始めるか。そう、皮剥きからです。

普通のフキの下ごしらえは、大体以下の通り。

  1. ふきを鍋に入る長さに切る
  2. ふきを塩で板摺(まな板の上で塩をまぶしてころがすこと)
  3. 3~5分茹でる
  4. 皮を剥く
  5. 水に漬けてあく抜き

となるのですが、記憶の中ではおばあちゃんは生の状態でいきなり皮むきから始まっていました。おばあちゃんの手順は以下の通り。

  1. 皮を剥く
  2. 適度な長さに折りながら水に浸けてあく抜き
  3. 一晩経ったら茹でる

となっていました。

なのでまずは生の状態で皮むきです。太い方からむいたら、細い方からも。

皮を剥き終えたら、ポキポキ折りながら水に漬けて…

う~ん、ポキポキ綺麗に折れない…

この時点でようやく、「そもそもフキの種類違うんじゃ?」ということに気付きます。実家で取っていたフキは、こんな中に空洞があるタイプじゃない。つまり、この時点でもう本来のやり方とはずれています。

が、一度始めた手前、もうこのまま突っ走ります。

しかし、空洞があるため、折れないどころかただ曲がるだけなことも…

仕方なく、折ることを諦め包丁で切ることにしました。

記憶の中では、一度皮を剥きながら、折った箇所からもさらに皮を剥いていた記憶があります。かなり丁寧に皮を剥いていたんだなと、今更ながら実感しました。

剝き終えた皮はこんなにどっさり。

そして素手で生のフキを扱ったので、手も黒くなっています。

フキのアク成分で黒く染まり、これが普通に洗っただけでは簡単には落ちません。この時期のおばあちゃんの手は、フキで真っ黒に染まっていました。汚れた手を見て、やっとおばあちゃんがやっていたことを真似できていると思うと、嬉しくて涙が出そうでした。

あとはフキをボウルに入れて、一晩浸けてあく抜きです。

そして一晩経ったあとはこれ。

これ!この光景が懐かしい記憶です。水に漬けた生のフキは、段々反ってきます。こんな空洞の有るフキではありませんでしたが、当時もまっすぐだったフキが丸く反り返った姿になっていました。

ただこの光景を見ていると、フキというよりはタンポポの茎の方が連想されますね。茎を裂いて水に浸けるとこのように外側に反り返り、そこにシャボン液を付けてシャボン玉を作ったものです。

さて、あとはこれを茹でていきます。

そのままだと大きいので、反り返ってできた亀裂から指で裂いています。

これで下ごしらえ完了。ここから、いよいよふきがし作りです。

…と行きたいところですが、実はここからは全然記憶に残っていません。下ごしらえする様子はよく見てたんですが、ふきがしにする調理はぼくが学校に行っている間なので、全く見てない。なので、ここからはぼくの想像で調理していきます。

あらかじめ水に砂糖を入れて砂糖を溶かし、フキを入れて煮詰めていきます。

そしてしばし煮込むこと、数十分。

う~ん、何か違う。思い出のふきがしはこんな見た目じゃない。そう思いつつ、干せば変わるかなと思い、干していきます。

違う、これ思い出のふきがしと全然違う。どうあってもここから思い出のふきがしになるわけがないと思いつつ、これはこれでしょうがないと諦め、このまま一晩干しました。

そして干した姿が↓

一晩干すことで、色が鮮やかになり、見た目は綺麗に。これはこれで綺麗なふきがしなんですが、コレジャナイ感が…

ちなみにぼくの思い出のふきがしのイメージは↓の感じです。

ただ記憶のふきがしはもっとクルンと丸まってました。

しかし、味だけは思い出のふきがし…いや、明らかに甘すぎる。砂糖の入れすぎですね。苦みも風味も物足りない。ただ、食べていた当時は子どもだったころを考えると、大人の舌ならこのくらいかも。子どもは大人よりも苦みを感じやすいですからね。

というわけで、思い出のふきがし再現は見事に失敗しました。

フキの種類から間違えていた(と思う)のも問題ですが、そのあとのふきがしにする工程も多分かなり違いそう。こんな作り方かな?と想像でやってみましたが、そううまくはいきませんでした。

しかし、思い出再現にはならずとも、ふきの下ごしらえやふきがしの亜種のようなものが作れたことはいい経験でした。

今回作ったのはふきがしというより、オレンジピールならぬフキピールといってもいいかも?砂糖をまぶしたというよりも、シロップで煮たから透明になったかもしれません。これはこれで見た目もいいし、売れそうかも(笑)

嬉し懐かしふきがし作りでした。

それではまた。

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